大阪公演を前に

 わたしはファウストという舞台が好きだ。だって、ファウストという役を演じる河合くんに胸を打たれるから。大好きだから。全身全霊を傾けて輝く河合くんが、あの舞台にはいます。だから、わたしはファウストという舞台と向き合いたい、分かりたい、自分なりに納得したい、満足がしたい。どの言い回しも、表情も、どの演技をとっても河合くんなりに考えた結果であるだろうし、その結果へと至る理由があるのだろう、と。あまりに言葉の足りない、説得力に欠ける作り方であっても、わたしは河合くんの演技を、それほどまでに信じています。全てのことに、意味はあるんだよ。

 そんな風に、ファウストと向き合った、河合くんのことを思った、7月23日。